退職防止に意外な一手!?
人の流動が激しい、IT業界において、ソフトウェア開発の、サイボウズ株式会社では、意外な制度の導入で、離職率を下げる事に、成功した。
その制度とは「出戻り歓迎」の制度だ。
育自分休暇制度
「育自分休暇制度」とは、退職した人が、最長6年たっても、会社に復帰可能、というものだ。制度利用の理由は様々で、転職、独立、寿退社、などである。
同社は、システムエンジニアを多く抱え、長時間勤務、ストレスが 溜まりやすいなどの理由から、2005年には、離職率が、27.7%に達している。
しかし、2011~12年頃にかけて、転職した社員から、復帰を希望する声が、多く寄せられてきた。
制度を利用した退職者には、「再入社パスポート」が手渡される。ユニークな制度として受け入れやすくしたい、という思いもあり、冗談で作成したとの事だ。
同制度の対象者は、35歳以下で、戻ってきた社員は、社長の前で退職期間中の、自己成長をアピールし、その結果をもとに、待遇やポジションを決定する。
メリット
同制度は、見方によっては、退職者を信じ、戻る場所を用意して待つという、甘い制度に見えるが、メリットもある。
出戻りしてきた、社員は、会社への、愛着や、覚悟が増している。単純に考えて、自社の事しか知らない人材よりも、他社の経験がある人材の方が、ナレッジや、考え方に、幅があるのは当然だろう。
そして、この制度は、新卒採用の説明会でも、関心を示す学生が多いそうだ。
この関心度の高さは、2015年に内定を出した、ほとんどの学生が、入社を決めたという結果にも繋がっている。
また、同社は、「選択型人事制度」や、「在宅勤務制度」など、多様な働き方を支援する制度を設け、2013年度には、離職率を3.9%まで下げている。
そもそも、このような制度を成功させるために、会社全体で働きやすい環境を目指してきたという事が、大きな要因と言えるだろう。
まとめ
退職防止の為の、斬新な制度の導入や、目新しいアイデアを、いきなり放り込んでも、結果を出すことは、難しいだろう。
日頃からの、小さな取組や、社員と会社の信頼関係を深める事で、何か行動を起こす際の、バックボーンになると言えるだろう。
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