【2016年新卒版】新卒採用の全て

就職最前線

2016年度の新卒採用の全てをお伝えします。

人事が覚えたい2016年卒の就活スケジュール

 

マイナビ2016新旧就活スケジュール比較マイナビ2016新旧就活スケジュール比較

信じられないくらいにスケジュールの変更が起こり、2016年新卒採用市況は大きく変貌を遂げています。『大学生は学業を優先すべき』といった、「ほんとにそれは本質的なことなのか?」という疑問をもつ政府要請に、経団連が応え、就職活動時期の繰り下げが決定しました。

2016年卒業予定者(現在の学部4年、修士2年など/2015年4月現在)より、

・学部3年の3月からの情報解禁

・採用選考開始は4年生の8月(現在は4年生の4月)からのスタート

になります。

「いやいや、うちはそれでも早く説明会及び誘致を始めるよ」は難しく、新卒就職活動の大本命である就職ナビ(リクナビ、マイナビなど)は、2015年3月1日午前零時に2016年卒採用情報が解禁となります。したがって、基本的には、2015年3月1日より、よーいどん!で採用活動が始めることになります。

メリット・デメリット

メリット

  • インターンシップへの参加、学業・部活などの課外活動の時間を確保しやすくなる。
  • 選考期間が短期化し、面接が始まってから内定獲得までが速い(優秀な学生はすぐに内定をもらえる)。
  • 夏休み中に選考試験が実施されるので、留学から帰国してきた学生も就活できる。……など

デメリット

  • 選考が短期決戦なので、準備不足の学生は例年以上に内定獲得が困難になる。
  • 後から準備すればいいと油断してしまい、結果、出遅れる学生が多く出てくる。
  • 理系は学業が忙しくなる最終学年の春・夏と就活が重なる。特に理系院生は夏が学会時期でもあるので、就活との両立がスケジュール的に厳しい。

マイナビ2016新旧就活スケジュール比較

新卒採用の5つのメリット

さて、激変するスケジュールがあるという事は、企業側も新しい試みや、修正に迫られたり、今までのやり方を変えなくてはいけません。

そもそも、そこまでして新卒採用をする意味があるのでしょうか?改めて新卒採用のメリットについて考えてみましょう。

高いレベルの人材を確保できる

新卒採用市場は「優秀な人材を先物買いできる市場」です。よーいどんで一斉にスタートするので、社会で活躍する優秀な遺伝子の確保ができます。その優秀な遺伝子は、育成次第でもありますが、実際にハイレベルになったあと、中途で採用することは難しいでしょう。

組織が活性化する

長い間同じメンバーで仕事をしていれば、そこに慣れや固定観念が生まれます。現在のような変化の激しい時代に、新しい発想や視点がないことは組織衰退の大きな原因になります。どの企業でも、1割は社風に合わない人や意外性のある人を採用する。ことが推奨されているように、人材による環境への刺激は、企業成長の要因になります。

人を育てる風土ができる

人を育てる風土ができたり、ナレッジの共有が行われるまたとないチャンスです。また、先輩たちが業務の基本にたちかえったり、新しい生きがいを生める良い機会にもなります。

社員の年齢層の歪みがなくなる

実は企業が将来にわたって事業を継続するうえで、重要な問題になるのがここ。

私がヨチヨチ歩きの採用お手伝い君だったときは、重要性がピンとこなかった話題ですが、成長企業の人事や経営層が何度もこのお話をされていて、今ようやく意味がわかってきました。

年齢構成がゆがんだ組織では、次の事業展開を任せられるリーダーがいなかったり、逆に特定世代だけ余剰人員が発生したりして、円滑な企業活動をするうえでは大きな妨げになります。

会社に人事部ができる

中途採用を継続的に行っていると、良い意味でその場主義でことが運び、しっかりとした機能をもつ人事部は成立しにくいのが自然な成り行きです。新卒採用を行うに当たり、改めてビジョンを見つめなおしたり、人事制度を整えたりと、本来企業にあるべき役割が確立されていきます。

新卒採用の抑えるべきポイントまとめ

採用力を見える化する

企業採用力の定義

厳しい採用環境の中で短期間に「質」「量」において満足いく人材を確保するためには、採用マーケットの中において、採用競合を上回る採用力がその達成をもたらすといっても過言ではありません。

新卒採用においては、ほぼすべての企業が競合になりえますので、まずは、採用力の因数分解を行い、何を変えなくてはいけないかを考えます。

また、企業採用力を見える化すれば、他社との差別化ポイントも見えやすくなります。

新卒採用の概念

集めた母集団に対して、応募・入社の動機付けを繰り返し植え付けていく作業。

欲しい人物像を明確にする

必要な人材を、アバウトに定めてしまいがちですが、採用活動の中では最重要になるのが、ターゲット設定です。これをキチンと行う事で、

  • 説明会の流れ
  • 面接方法の策定
  • 面接の標準化
  • 就職ナビに書く内容
  • 広報
  • 自社コーポレートサイトでの打ち出し
  • エントリーシートの内容

このほかにも数えきれないほどある採用活動の「やることリスト」に対して、会社全体で一貫した施策を打てるようになります。

なにより、ターゲットを決めることにより、すべての工程が楽になります。

就職ナビに掲載する

学生が就職する方法は、基本的に3つです。「就職ナビ」「学生インターン」「学内セミナー」。

これら全てにリーチすることができれば、その分新卒採用の成功確率は高まります。しかしながら、始めての新卒採用を行う場合、もっとも簡単で成果が上がりやすいのは、就職ナビの活用です。

なぜなら学生のほとんどが『就職ナビを見るから』という、非常にシンプルな正解があるからです。

就職ナビの仕組・流れ

掲載費用を就職ナビに支払い、マイナビ2016やリクナビ2016に掲載を行います。中途やアルバイトの求人広告と異なるのは、無制限に採用担当の言葉を発信できたり、掲載期間が長いことくらいです。

就職ナビの料金

各媒体により異なりますが、おおよそ80万~1,000万円までピンキリです。

「どれくらいお金をかければいいの?」に関しては、お勧めのフローがあります。

  1. ターゲットを明確に定義する
  2. 就職ナビを扱う企業5~6社に会う※多ければ多いほど良い
  3. ターゲットについて伝え、一人あたりの採用単価をヒアリング
  4. 採用単価×採用したい人数×2が就職ナビにかける予算上限

最後に、『採用したい人数×2』で、数字を決めたのは、内定辞退を考慮すると、目標の2倍は確保した方がよいという狙いです。

何処に任せるか

新卒採用を行っている企業であり、成長している企業が良いと考えています。

そもそも新卒採用を行っていないのに、新卒就職ナビの営業を行っている企業は、絶対に信用してはいけないと個人的に思っており、その重要性がわかっていれば必ず自社でも新卒採用しているはずです。また成長企業であれば、競合が有象無象にいるなかで、かならず差別化を行い、新卒採用をおこなっているノウハウをもっているため、生のデータをもらえるかもしれないという点で、成長企業を指名するのが、正解と言えます。

オプションの概念

中途媒体やアルバイトの場合は、ほとんどのオプション商品は効果が怪しいですが、新卒就職ナビでは、オプションが大きな武器になります。

特に中小企業は、発信系(DMなどのこちらから施策を打つもの)のオプションが、集客を最大化させ、優秀な人材にあるための必須ツールにあたります。余計なバナーなどに投資せず、発信系のオプションをつけることが望ましいでしょう。

運用

新卒採用においては、掲載後のアクションが応募⇒稼働の可否を分けます。新卒採用の概念にも書きましたが、「集めた母集団に対して、応募・入社の動機付けを繰り返し植え付けていく作業」を行いましょう。

担当者が驚くくらいに、学生はエントリーした記憶が薄れていきます。1週間毎に後追い情報を更新したり、こちらからSNSで呼びかけを行うなどの運用を行い続ける必要があります。

自社ホームページの整備

新卒採用において、コーポレートサイト(自社ホームページ)の体裁を整えることは必須事項です。

コーポレートサイトから流入し、そのまま応募に至るのは有名企業にゆるされた特権なので、「うちは別に必要ないんじゃ?」と思われがちですが、今の学生は就職活動中に必ず、応募先のコーポレートサイトを見ます。そこが整っていないだけで、応募数が減ってしまうのは、非常にもったいない。

そして大がかりなものを制作する必要はありません。たった5項目を満たすだけで充分です。

  1. 文字だけのホームページでは読まれない
  2. リクルート専用ページをつくる
  3. 募集要項、先輩情報はコンテンツとして必須
  4. 素人目線での デザインレベルは確保
  5. 更新はまめに行う※前年度の情報のりっぱNG

圧倒的に優れたものをつくらないのであれば、50万円も投資すれば立派なホームページが出来ますので、制作企業に見積もりや打ち合わせだけでも行う事を、お勧めいたします。

会社全体の一貫性について再定義

ターゲットを決めたあとに行う工程は、自社についての定義づけです。

  • 何をやっているか会社か
  • 話題性
  • 意外性
  • 理念やビジョン
  • 安定性の訴求
  • 仕事について
  • 教育・研修
  • 社風、雰囲気
  • 社長
  • オリジナリティ
  • 差別化要素
  • キャリアデザイン
  • 学生のこころにひびくメッセージ

そしてこの中でも重要なのは、実は事業内容と仕事内容です。なぜなら学生が説明会及び就職ナビで、最初に最も関心を寄せるのがその2つだからです。

したがって、事業&仕事内容に関しては、『学生にとってわかりやすく』『学生にとって魅力的』にしなくてはいけません。

このような話をすると、「うちには、ありのままの事業や仕事内容を理解してくれる学生だけきてもらうようにしたい。魅せ方を考えるなんて間違っている」とよく言われますが、採用活動は超ビジネス戦争です。嘘をつくことは絶対NGですが、学生獲得に向けてやれることは全てやるべきなのです。

説明会のプログラム

会社説明会はプレゼンテーションの場です。自社をPRし、学生の動機付けを行いましょう。

説明会で一番知りたいのは入社後の仕事内容

個別企業セミナーで実際に聞いた内容、本当に聞きたかった内容マイナビ「2015年卒マイナビ学生就職モニター調査 2月の活動状況」を発表

就活生が企業セミナーで聞きたかったのは「社風・社内の雰囲気」「具体的な仕事内容」「入社後の待遇」というデータがでているため、まずはこの3項目を埋めていきましょう、それから順に、

  • 仕事をする価値
  • その仕事を通じて、どう社会とかかわることが出来るのか
  • どのようにして社会貢献できるのか
  • どのようななりたい自分になれるのか
  • オリジナル性。企画性、資格取得、人と接する、手に職がつく。環境に関わる、人に感謝される
  • 仕事場のイメージ
  • 誰と、どのようなところで、何をする
  • 仕事をするための経験と知識
  • 将来像、なりたい自分とのリンク

を決めていきましょう。

また、2014年ころからは、募集要項の中で学生が重視する項目として、離職率や就業条件(給与・勤務地・休日)が挙げられているため、正確に伝えれるようにしておきましょう。

履歴書よりもエントリーシート

説明会や応募時には、安易に履歴書を要求せず専用のエントリーシートを作成しておくと良いです。

誰でもいいような採用するのではなく、きちんとしたターゲットを確保するために行動していますので、その人をすくい上げれるor見極めがきくようなエントリーシートを作成しましょう。

選考方法

採用基準の明確化

ターゲットがそのまま採用基準になる場合もありますし、そこからさらに細かくセグメントした対象を採用基準をする場合があります。

選考方法

選考方法は、企業により大きく異なってきますが、基本的には「選考人数」「ターゲットの見極め」によって、判断します。

  • 学力検査:基礎的能力(言語的能力、数的能力など)、語学力
  • 適性検査:職務適正、ビジネスリーダー、潜在能力
  • グループディスカッション:対面影響力、リーダーシップ、傾聴力、口頭表現力
  • 小論文作成:論理的思考、文章力
  • ビジネスゲーム:論理的思考
  • 集団面接:チームポジショニング、発言力、判断力

面接

面接官は、「学生が内定応諾した決めての2位」に面接官の印象が挙げられるほど、大切です。

いつ、どこで、だれが面接官になるかを設定しましょう。新卒採用は争奪戦でもあるので、優秀なセールスマンを面接官にするのがベストと言えます。この会社なら能力を活かせる、と思ってもらうことができれば、面接大成功です。

一方、面接官のちょっとした不手際は、会社の印象を悪くします。

  • 面接の場で、資料を読み込む
  • 面接の場で、履歴書を読み込む
  • 携帯着信音が鳴る
  • 携帯にでる
  • 応募者に対してまっすぐ向き合わない

当たり前ですが、心得るべき5箇条です。

印象のよくなかった面接官と印象のよかった面接官については、HRproさんがまとめている情報をご参照ください。

面接評定シートをつくる

  1. だれが面接しても一貫したターゲットを見定めることができる
  2. 面接のトークが生まれる
  3. 動機付けできる

この3つを満たせるものを作成し、面接時に必ずいかしましょう。

内定通知

  1. 最終面接日から1週間以内に合否を出す
  2. 選ばれて採用された意識を持たせる
  3. 採用したい人数の2倍の採用を行う

新卒内定通知は、「選ばれた感」をださせることが非常に重要です。

内定辞退回避

内定辞退は絶対に起きます。東京では有効求人倍率が1.5を超え、とにかく人材確保がむずかしくなった昨今、どの企業も内定者奪取に必死です。せっかく内定を出すまでに工数をかけたのですから、できるだけ内定辞退がでないように、内定者フォロー策を打ちましょう。

内定者フォローで大切な要素をまとめたので、是非参考にしてください。

  • 社会人生活に対する不安
  • 人間関係に対する不安
  • 仕事 キャリアに関する不安
  • 仕事への動機づけ
  • 仲間意識を養う
  • 仕事への理解を深める

内定者同士が仲良くなれば、辞退の歯止めになるため、内定者懇親会を開いたり、社内でリクルーター制度を設けることも一考です。

インターンシップ

この章の最後に、インターンシップについて触れておきます。

就職活動開始が遅くなり、企業も優秀な人材と出会う時間が減ってしまいました。そんな中で、他企業よりもターゲット人材との早期接触できる方法として、再びインターンシップが注目を集めています。

新卒採用は、とにかく手数を打った方が勝ち!というものです。お金をかけるだけではなく、出来うる限りのことを全て実行し、求める人物との出会いをたくさん生みだしましょう。

 

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